えーっと、あれ、なんだっけ、あの、ほら・・・ 話の途中で特定のものの名前が思い出せない。お店の名前や芸能人の名前、さっきまで頭の片隅にいたはずの単語が出てこない。これって年かなあ。 体力が落ちる、目が見えにくくなる、忘れっぽくなる、歳を重ね…
ミステリーの世界はまだまだ広い。探偵が犯罪者だっていいんだ。 アミュレット・ホテル (光文社文庫) 作者:方丈 貴恵 光文社 Amazon 「アミュレット・ホテル」という犯罪者御用達のホテルを舞台に不可解な殺人が起こるミステリーの短編集。このホテルの別館…
アウトドアも防災も、どこか非日常感がある。普段の生活とはかけ離れていて、自然の中で楽しむアウトドアと、場合によっては家を離れて避難生活をする可能性のある災害、それに備えるための防災。それぞれに特別な道具が必要で、普段は家のどこかにしまわれ…
今が一番人生のターニングポイントを生きている気がする。やること、決めることが多く、来年は年明けからすでに変化に満ちた予定が詰まっている。ここ最近は毎日空回りしているような不安がぬぐえない。何をすればいいのか焦点が定まらなくなってきている危…
かれこれ15年の付き合いになる友人たちが訪ねてきた。来年には子どもが生まれるのでしばらく会えなくなるという旨の連絡をしたところ、じゃあ今すぐ会おうということになり、新幹線と夜行バスで駆けつけてくれた。頻繁に連絡を取るわけでもなければ、前に3人…
ミステリーをよく読む。探偵ものより刑事ものが好きだ。最近はトリックより地味で緻密な捜査の末に事件の全容が明らかになっていく過程に楽しみを見出している。刑事ものというだけに刑事が主人公のものが多いが、鑑識課の警察官が主人公のものを見つけて読…
「ぐりとぐら」を知っているだろうか。二匹のねずみが主人公で、あるとき大きな卵を見つけて森でカステラを作るという絵本で有名だ。子どものころに読んでもらった記憶があり、懐かしくて手に取った。どうやらぐりとぐらはシリーズもので、ファンブックのよ…
外国語を勉強するとき、たいてい文法から学ぶ。英語であればS(主語)、V(動詞)、O(目的語)があって、主語によって動詞の形が変わって、疑問文があって、否定文があって。。。「こういうルールがあるんですよ」という形で学んだ。けれど、もっと他に言語を学ぶ…
旅先でホテルに泊まると、いろいろなお客がいる。単身だったり、恋人らしき人といたり、家族連れだったり。けれど、その人たちの素性は知れない。もしかしたら、嘘をついているかもしれない。 ホテル・ピーベリー<新装版> (双葉文庫) 作者:近藤史恵 双葉社…
読んだ本についてブログを書く時、できるだけあらすじや他の人の感想を先に読まないようにしている。文章力を向上させ、伝わる文章を書くために、上手い文章をたくさん読むことは重要だけれど、読んでしまうと影響を受けてしまって同じような内容になってし…
ずっと好きだったこと、続けてきたことを仕事にしている人は尊敬するしすごいと思う。今年読んだ漫画『チ。-地球の運動について-』では、胸が熱くなるほどの感動を覚えた。知への探求に突き動かされた登場人物たちが、命の危険も顧みず真理を追い求める姿に…
レイチェル・カーソンの遺作を読んでみたいと思い手に取った。著者はこの本にもっと書き加えたいことがあったはずだ。それでも日本の美しい自然の写真と共に一冊になり、こうして読めることはありがたい。 センス・オブ・ワンダー(新潮文庫) 作者:レイチェ…
来年親になるため、手探りながらあれこれ調べて準備している。母乳育児、母性、オーガニック製品など、ネット上ではいろいろな人がいろいろなことを言っており、書店でも多様な育児書であふれている。特に母親に向けた「こうすべき」論に何を信じるべきか心…
朝起きたら断水していた。トイレも、洗面台も、キッチンも使えない。慌てて管理会社に電話すると、すでに何件か問い合わせが来ていたらしく、対応中であるとの返答が返ってきた。3時間ほどして再び水が出るようになり、また普段の生活に戻った。 災害のニュ…
スマートフォンの普及によって人々の生活は大きく変わった。便利になった半面、メンタルヘルスに悪影響を及ぼすともいわれている。不安や退屈をスマホで埋めてしまわないように、どんなことができるだろうか。 増補改訂版 スマホ時代の哲学 なぜ不安や退屈を…
大自然と旅、そして書物が、娘を育むための大事な要素だ(はじめに) 国境のない生き方 -私をつくった本と旅-(小学館新書) 作者:ヤマザキマリ 小学館 Amazon 『テルマエ・ロマエ』の作者による自伝的エッセイ。母、妹と北海道で幼少期を過ごし、17歳でイタ…
来年、親になる。これまで甥や姪の食事の好き嫌い、習い事、YouTube・ゲームとの付き合い方など、他人事として聞いては無責任に意見していたものの、自分の番がやってくると、皆目見当つかない。時間のあるうちに色々調べてみようと思う。 僕が親ならこう育…
メンタルが強い有名人といえば、「ひろゆき」を思い浮かべる。ネットで炎上していても、中傷ともとれるコメントを受けても、どこ吹く風という様子で飄々としている。周りを見下しているようにも取れるが、どうやら本人も「見下しモード」で周りを見ているら…
ページをめくる手が止まらなくて、すぐに読み終えてしまう本がある一方で、いつまでもその世界に浸っていたいがためにわざとゆっくり読んでしまう本がある。この本は後者だ。読んでいるときは心が静かになって、ただひたすら主人公の小さな声に耳をすませて…
今では斜陽産業といわれている林業に携わる人たちがいる。木を植え、育て、使う。山と生きる人々の一年間は、のんびりしているようで驚きに満ちている。 神去なあなあ日常 (徳間文庫) 作者:三浦しをん 徳間書店 Amazon (あらすじ) 高校卒業後、担任の斡旋…
お盆休み前は仕事の調整に追われ、休み中は旅行や帰省で外食が増え、気づけばおなかの調子が悪くなっていた。ニキビも顔のあちこちで存在感を放ち、寝つきもよくない。体を整えなければ。 腸が変われば、人生変わる 美腸の教科書 作者:小野 咲 主婦の友社 Am…
明治三十一年、漁業調査のため海に出た十六人は、のちに無人島での生活を強いられる。 無人島に生きる十六人 須川邦彦集 (古典名作文庫) 作者:須川邦彦 千歳出版 Amazon (あらすじ) 日本の漁業をさらに発展させるため、十六人の乗組員は龍睡丸という船で小…
夏のホラー小説と言えば、恒川光太郎の『夜市』を思い出す。久しぶりに恒川光太郎作品を読んだ。 竜が最後に帰る場所 (講談社文庫) 作者:恒川光太郎 講談社 Amazon どこかホラー感の漂う5つの短編小説集。その中で一番のお気に入りは『夜行(やぎょう)の冬』…
夏になると怪談を読みたくなる。 初めてフェイクドキュメンタリー怪談の本を手に取った。 火のないところに煙は(新潮文庫) 作者:芦沢央 新潮社 Amazon (あらすじ) 雑誌の短編小説の依頼を受けた主人公は、テーマが「神楽坂怪談」であると知り戦慄する。…
科学の発展に伴い、宗教から遠ざかる人が増えた。 科学が神の存在を証明したら、宗教は再びその存在を増すだろうか。 聖乳歯の迷宮 (文春文庫) 作者:本岡 類 文藝春秋 Amazon (あらすじ) 一人の日本人研究者、夏原がイスラエルにあるキリストの生家とされ…
受験生だった時に誰もが知っていた有名大学は、今も有名大学のままであることが多い。社会に出て優秀だと思う人は、有名大学を出ていたりする。進路に迷ったら、有名大学に行くという選択肢は役に立つ。 17歳のときに知りたかった受験のこと、人生のこと。 …
章の中でも場面がこまめに分けられており、現在と過去を行き来する。ゆっくりと考える間もなく視点をあちこちに変更させられ、主人公と同じく自分もどこかおかしいのではと不安になる。謎や犯人の予想を立てるのは不可能に思える一冊だった。 一次元の挿し木…
誰かにとっては孤独に見え、つまらない人だとしても、別の誰かにとってはかけがえのない、大切な人であったりする。 あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫) 作者:原田マハ 講談社 Amazon この本の主人公は独身の中年女性たちだ。やりがいのある仕事にまい進…
食わず嫌いすることはほとんどないけれど、本の読まず嫌いは激しい方だ。受賞作品にも疎いし、手を出すまでに変に時間をかけてしまう。けれど、何かきっかけがあって読み始めると、だいたいよい結果になる。 最後に手にしたいもの (集英社文庫) 作者:吉田修…
基本的に座り仕事のうえ、最近は冷房が体を直撃するせいで肩こりと腰痛がひどくなった。整骨院に行くと背中の筋肉が緊張していて、それが不調の原因とのこと。施術してもらうとしばらくは楽になるが、またつらくなって通院しての繰り返し。自分でどうにかで…