Mikatsuの本棚

本を読んだ感想など書いています

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

記憶の中の恋

野菊の墓という短い悲恋小説を読んだ。 主人公の記憶の一部を切り取ったかのような話で、すぐ読み終えたけれどいつまでも考えてしまった。 野菊の墓 (新潮文庫) 作者:左千夫, 伊藤 新潮社 Amazon 恋愛小説の結末が悲恋になる要素には、たいてい以下が当ては…

自分のしつけ

環境が変わって新しい人に会う機会が増えると、自分の行動を見直すようになる。言葉遣いやついやってしまう癖を発見したり、相手の姿勢の良さや落ち着いた発言にはっとしたりする。 大人になったら自分のことは自分でしつけなければなあと思い、本棚に積読し…

車両清掃の裏側

新幹線に乗っていて、汚いなと思うことがまずない。 在来線も特に汚れてはいないけれど、誰かの置いていったペットボトルやこぼしたジュースの跡くらいはある。 新幹線に乗るのは長距離移動する客なので、もっと飲み物のごみや忘れ物も多いはず。 新幹線がき…

字のない葉書を求めて

『字のない葉書』という話を学生の時に読んだ。中学生の時だったか高校生の時だったか、細かいことは覚えていない。国語の教科書に載っていた。向田邦子という人が書いた戦争と家族の話だったことが印象的で、古本屋に行くたびにひそかに本を探していた。 や…