Mikatsuの本棚

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脳を知って己を知る

不安になったり落ち込んだり孤独を感じたり、どうして気分は落ち込むのだろう。天気のせいか?寝不足?仕事?人間関係?

どうやら感情を左右しているのは脳らしい。

 

この本によると、そもそも私たちは「いつも幸せ」を感じられないようにできているらしい。というのも、生き物がいつも幸せで満ち足りている状態だと絶滅の危険性があるからだ。人間ももちろん例外ではない。不安や恐れ、ストレスを感じることで、生きのびるために知恵を絞り、今日まで繁栄してきた。

 

現代人は原始時代のような食うか食われるかというような生活はしていない。しかし人類の歴史全体で見ると、その9割以上が10歳まで生きのびられるかどうかの極限状態を生きていた時代に当たる。インターネットやSNSが普及した今の時代なんて、人類と共に進化してきた脳からすればつい最近で、適応しているわけもないのだ。

 

感情は脳が作っている。自分が思っているような原因とは全く違った理由で、脳は脅威を感じていたり、勘違いしていたり、興奮していたりするらしい。

脳は体の一部なので、呼吸や運動によって体のコンディションを整えると気分をよくすることができる。

 

どちらかというと不安になることが脳の仕事なんだと知ると、落ち込んでも仕方ないかと少し気が楽になった。

また、パニック障害、うつ、PTSD、ひきこもり、SNS疲れなども脳の仕組みの観点から説明されていてわかりやすかった。