本は何度も自分を助け、大切なことを教えてくれる存在だと思う
読んだ本に影響を受けて、新しいことに挑戦したり、勇気づけられたり、またはあきらめたりした
本が人を助ける物語があってとてもうれしく思う
仕事に、自分の人生に、退職後の過ごし方に悩む様々な男女が、区のコミュニティセンターにある図書館の本との出会いによってそれぞれの「探し物」を見つける物語。
区民センターがキーワードなだけあって、それぞれの登場人物は同じ区の住人。緩やかなつながりがあるので読み進めていくうちに相関関係もわかってくる。
そしてこの物語に欠かせないのが司書の小町さん。大きな体で一見不愛想に見え、手元の羊毛フェルトに夢中になっているが、相手の「探し物」が見つかるように本をすすめてくれる。そして付録の羊毛フェルト人形をくれる。
人生の漠然とした不安や、劣等感や、もどかしさを何とかしてくれるものはどこにも売っていない。結局は自分で何とかするしかないけれど、どうすればいいのか見つからず途方に暮れてしまうこともあるだろう。そんな時に何気なく読んだ本が解決の糸口となった、そんな経験をしたことのある人はきっとこの本を好きになると思う。
お探し物は図書室まで (一般書 304) [ 青山 美智子 ]
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