日本小説
2025年はもっと小説を読もうと思う。面白いので実用書に手を出しがちだけれど、昨年ベストセラーになった本をいくつか読んでシンプルに感動した。有名な小説だと実用書より共通の話題にできることも多かったので、50冊くらいは読みたい。 きみと暮らせば〈新…
2024年最後のポスト。 タイトルがきれいで、前々から読もう読もうと思っていた本がKindle Unlimitedで読めた。 羊と鋼の森 (文春文庫) 作者:宮下 奈都 文藝春秋 Amazon あるピアノの調律師との出会いがきっかけで、故郷の山から町へ出て、自らも調律師の道を…
社会問題を扱う作品やドキュメンタリーを見たり読んだりするときは、少し覚悟がいる。元気がない時は気持ちが深く沈んでしまうからだ。話題になったときは手に取れなかった本を、やっと開いてみた。 護られなかった者たちへ 作者:中山 七里 NHK出版 Amazon (…
誰にでも分かりやすい大きな夢を掲げて、それをかなえている人は眩しい。ただただうらやましいと思ったり、自分とは違う世界の人だと思ったりする。 だけど、人からは容易に理解できない理由でも、論理的でなくても、夢や目標に向かって一生懸命にもがいてい…
東野圭吾ファンの母から、また本をもらった。 物語の最後にすべてがひっくり返り、タイトルを回収するこれまで読んできた東野圭吾作品とはまた違う面白さがあった。 仮面山荘殺人事件 (講談社文庫 ひ 17-10) 作者:東野 圭吾 講談社 Amazon 結婚式を目前にし…
周りも後先も考えず、気になったことに一直線。小学校を退学になるような子供だった。もしあの時、運よく理解ある教育者に恵まれなければ、この子は全く違った人生を送っただろう。 窓ぎわのトットちゃん 新組版 (講談社文庫) 作者:黒柳徹子 講談社 Amazon …
容疑者の息子と被害者の娘はそれぞれの父親の不可解な点に疑問を持ち、真実を明らかにしたいと望む。 前回は上巻を読んだ感想で、今回は下巻になります。 白鳥とコウモリ(下) (幻冬舎文庫) 作者:東野 圭吾 幻冬舎 Amazon (あらすじ) 捜査は終わったもの…
東野圭吾ファンの母から本が届いた。 ハードカバーはかさばるし重いので、母は文庫化したものを買い、ほぼ一日で読み、こちらに回してくる。 東野圭吾作品はいつもすぐに読んでしまうのだが、今回は読まなければ落ち着かなくなり、一日で読んでしまった。 白…
この人の本は、読み始めると止まらない、という作家が何人かいて、恩田陸はその一人だ。 章や登場人物の視点などで区切りがあるものの、続きを知らなければ不安になるような、ほかのことが手につかなくなるような、中毒性のある魅力がある。 タイトルから話…
野菊の墓という短い悲恋小説を読んだ。 主人公の記憶の一部を切り取ったかのような話で、すぐ読み終えたけれどいつまでも考えてしまった。 野菊の墓 (新潮文庫) 作者:左千夫, 伊藤 新潮社 Amazon 恋愛小説の結末が悲恋になる要素には、たいてい以下が当ては…
床屋の主人は、「死ぬのが怖い」と洩らしたこともあった。私はそれに対して、「生まれてくる前のことを覚えているのか?」と質問をした。「生まれてくる前、怖かったか?痛かったか?」 「いや」 「死ぬとはそういうことだろ。生まれる前の状態に戻るだけだ…
ミステリーにおいて人が犯罪に走るとき、犯人にはそれなりの動機がある。 復讐とか、大切な人を守るためとか、快楽殺人とか。 不可解な事件が刑事や探偵、ときには頭脳が大人の子供によって紐解かれていくのが面白いのだけど、真相を追わない方がよかったタ…
毎年夏になると、課題図書や著名な本が平積みで本屋に並ぶ。 毎年目にしていても、まだ読んだことのない本は意外と多い。 今年はそんな本も手にしていきたい。 ボッコちゃん(新潮文庫) 作者:星 新一 新潮社 Amazon ショートショートの神様と呼ばれている作…
美しい景色を見たときにその美しさを人にうまく伝えることができない。 「きれいだった」とか「すごかった」とか、そういう感想を言いがち。 うまく言えないから、情景の美しさを言葉にできる人を尊敬している。 スティル・ライフ (中公文庫) 作者:池澤夏樹 …
三歳までは幼犬、六歳までは良犬、九歳までは老犬、十歳からは神様の贈り物。 犬の寿命は人間よりずっと短い そわかっていても日々を共にした犬との別れは耐え難い 人には言えないことや人とは分かり合えない悲しみにも寄り添ってくれるソウルメイトのような…
本は何度も自分を助け、大切なことを教えてくれる存在だと思う 読んだ本に影響を受けて、新しいことに挑戦したり、勇気づけられたり、またはあきらめたりした 本が人を助ける物語があってとてもうれしく思う お探し物は図書室まで 作者:青山美智子 ポプラ社 …
食べ物の出てくる本が好きで、ジャケ買いしました。アップルパイ美味しそうだったので。でも話の中には出てきませんでした。。。 今宵も喫茶ドードーのキッチンで。 (双葉文庫) 作者:標野 凪 双葉社 Amazon 住宅街の奥、森に囲まれたような場所で営まれるお…
東野圭吾ファンの母の影響でミステリーをよく読みます。 最新作が出ていたとのことで、手に取ってみました。 希望の糸 (講談社文庫) 作者:東野 圭吾 講談社 Amazon 加賀刑事が登場する、シリーズもののミステリー小説です。 東野圭吾さんは探偵ガリレオシリ…
3,000円渡されて、今日中に使い切ってねと言われたら 何に使いますか? 月3,000円貯金してねと言われたら 続ける自信はありますか? 三千円の使いかた (中公文庫) 作者:原田ひ香 中央公論新社 Amazon 3,000円今日中に使えと言われたら、きっと本を買うだろう…
学校の独特の雰囲気になじめず不登校になった主人公 西の魔女こと祖母のもとで過ごした1カ月余りの日々が人生のささやかな支えとなる 中学生の時に出会ってから、手元に置き続け幾度となく読んだお気に入りの一冊です 西の魔女が死んだ(新潮文庫) 作者:梨…
ミステリーや怪談などのホラーが好きで ネット検索していた時に出会った雨穴(うけつ)さんの記事 YouTubeも視聴していたら、タイムリーに本が出版された ということで早速読んでみた 変な絵 作者:雨穴 双葉社 Amazon 一見ほほえましいようで、どこか変な絵と…
シリーズものは好きですか? ハリーポッターシリーズ、ダレンシャンシリーズ、リンの谷のローワンシリーズ、キノの旅シリーズ.etc 小中学生くらいの時はシリーズものをよく読んで今したが、大学生あたりからだんだん読まなくなっていました。 そんな中、久し…
怪奇現象や不思議な話、ミステリー、クライムサスペンス この辺のジャンルがどうも好きなようで、よく読んでいます 怪異×ミステリーなんて、読まずにはいられません 准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき (角川文庫) 作者:澤村 御影 KADOKAWA Amazon 主…
高校時代の思い出を聞かれたら 何を思い出すだろう? 合唱祭?体育祭?修学旅行? けっこう些細な会話とか退屈な授業を思い出すかもしれない 大人になってみればなんて狭い世界で生きていたんだろうと なんて小さなことでぐずぐずとしていたんだろうと思うこ…
17歳でデビューを果たした乙一さんの小説 新しい視点とぞっとする怖さ 暗いところで待ち合わせ 作者:乙一 幻冬舎 Amazon 視覚障碍者となった女性と、殺人容疑のかかった男性のホラー&ミステリー作品。 事故により視覚障碍者となったミチルは、生活を共にし…
『あいさつ』 Mさんはある夜、橋の上にいる夢を見た。 Mさんが橋を渡っていると、向こう側から男の人に支えられてMさんのおばあさんが歩いてきた。 おばあさんは今はもう末期がんを患っていて寝たきりになっていたので、歩いていることが嬉しかった。痩せこ…