「正解」のない問題や不安に悩んで、どうしようもないとわかっていても、ついぐずぐずと立ち止まってしまう。
他人事なら簡単に解決策を提示できても、いざ相談して正論を突き付けられると違うんだよなあと相談したことを後悔したり、後になってあの時のアドバイスは自己満足だったなと反省したり。
悩みをバッサリと一刀両断してくれる本を探していたら、この本に流れ着いた。
『お前のために生きてないから大丈夫です』
タイトルからいきなりバッサリ。
はじめにの2ページ読んだ時点で笑いをこらえるのに苦労した。
恋愛、人間関係、仕事、家族、将来、自分自身について、相談する人の悩みは誰しもどこかで経験していそうなものばかり。著者のカマたくさんは、親身になってアドバイスを書いたり、共感したりすると思いきやあっさり一言で済ませたり、相談者のペンネームにつっこんだり、適当ともとれる「回答」をしたりと自由で痛快だ。人によってはきつい言葉になりそうなコメントも、この人からだとどこか温かみを感じる。著者本人の経験や考え方も交えながら、「ざっくり生きてこ!」と提案してくれている。
自分と他人の境界が分からなくなっていて、意味もなく比べたり周りの人の言葉に踊らされたりするけれど、距離を取ったり断捨離したりして人間関係整えつつ、「自分は自分」の適当さを見つけたいと思った。
もっと早くこの本に出合えていたら、あの時乗り越えられていたかも、笑い話のネタを作るつもりで行動できたかもと思ってしまった。