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生協の白石さん

大学の生協にある「ひとことカード」をご存知だろうか。

スーパーなどにある「お客様の声」をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれない。

商品やサービスについての要望や質問をお客さんが書き、店員や職員がそれに対して返事を書くシステム。

東京農工大学の生協では、学生と生協職員白石さんがこのカードを通して様々なドラマを繰り広げていた。

 

生協の白石さん

白石昌則 著

 

いつの間にかネットで話題となり、学生のブログのネタにもなっていた生協の白石さんは、学生の「ひとことカード」からの要望や悩み時には無理難題を丁寧さと時にユーモアで答えていく。もちろん仕入れすぎた商品を売り込むことも忘れない。

 

「単位がほしい」「バストアップしたい」「牛を置いて!」

ほしい気持ちはわからなくもないけど、学生だってそんなものは生協に置いていない(置けない)ことはわかっている。ある種ふざけた投稿は、お叱りの言葉や無視されることはよくあっても「単位ですか。私は単車がほしいですね」「生協に置いているプロテインはどうでしょうか」「会議にかけてみましたが即決で却下でした」なんて返事が来るとは誰もが予想しなかったのではないかと思う。

 

匿名の投稿にも関わらず、学生の種々の要望や珍質問に対して毎回真摯に、かつ面白みのある白石さんの返事は秀一だ。

気楽に質問や要望が投稿できるシステムも、それに向き合って回答してくれる人がいる状況も、もっとあってもいいなあと思う。

 

大学あるあるを楽しみたい、ほっこりした気持ちになりたいなと思ったらこの本を手にとってみてください。