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How to Japan

スシ、アニメ、マッチャ、ゲイシャ・・・

海外からの日本のイメージで思いつくものはありますか?

訪日外国人に日本を訪れた理由を尋ねる番組は今でも人気ですね。

ガイドブックには載らない「日本」の印象を知りたい方、英語学習中の方にオススメの1冊をご紹介します。

 

『How to Japan

Colin Joyce

 

洋書です。

イギリス出身の著者が日本での生活や記者として見た日本について、短い章ごとに分かれて書かれています。

 

特に面白いと感じた2つをご紹介します。

 

  1. 「日本語は簡単」
  2. ガイジンのジレンマ

 

・「日本語は簡単」

「日本語を外国語として勉強するのは難しい」という意見を聞いたことはないでしょうか。

ひらがな、カタカナ、漢字、敬語があって英語などの言語とも語順が違うため、というのをよく聞く気がします。

 

筆者があえて「日本語は簡単」と言う意図は何でしょうか?

もちろん筆者も上記のような日本語習得の難しさを挙げながらも、発音のシンプルさ(英語ほど発音は複雑ではない)、女性名詞・男性名詞・複数形などの区分がないこと、複雑な助数詞(本、匹、個など)は日本人さえ間違えるのに「外国人」が完璧である必要性はないことなどをあげ、ある程度は生活に困らないレベルの会話は可能であるという理論を展開しています。

 

敬語に至っては、特徴的な単語を覚えいつもより多めにお辞儀をしていれば事足りるという意見には思わず笑ってしまいました。

とはいえ筆者自身も言語の専門家にはとても読まれたくない記事であると一言。

 

・ガイジンのジレンマ

 

「ガイジン」という言葉は使わないように、と言われるようになったのはそれほど前でもなかったように思います。時代によってタブーとされるようになる言葉はありますよね。

そんな「ガイジン」という言葉は、意外と海外にも伝わっているようです。

 

人口の98%以上が日本民族である日本は、単一民族国家と呼ばれます。見た目も、話す言語も大体同じ日本人にとって、外見や第一言語、振る舞いが異なる海外の人は日本では目立ってしまいます。

文化的背景やモラル意識の違い、単純に未知のものに対する緊張(日本人同士でも緊張するのに)によって、もしくは意図的な意地悪、防衛本能etc.によって、「ガイジン」扱いされることはやはり当人たちにとっても居心地の良いものではないそう。

 

そしてそれに慣れてしまっているが故に、海外に行った時に勝手に疎外感(疎外感を感じる要因はもちろんあるにせよ)を抱いてしまっている自分への戒めも込めて、多様性のある社会に住まうべく努力しようと思いました。

 

そのほかにも英国と日本のマナー、民族性、料理の違いについての項目もあり、最後まで興味深く読めてしまいます。

 

洋書や日本文化圏の外から見た日本に興味のある方は、ぜひ一度この本を手に取って見てください。