3月に子どもが生まれる。子育てが始まる。不安だ。
人を育てるということはどういうことなのか、どう育てていくべきなのかすでに暗中模索状態だ。だけど、もう少し長期的な視点に立つことも必要かもしれない。
子育てにおいて何が重要なのだろうか。子どもが健康でいること、学校でいい成績を取ること、部活動など打ち込めることを見つけることなどがあるかもしれない。しかしそれ以上に、学校を卒業した後にやってくる社会生活でよりよく生きていくという長期的なゴールを見据えて育てていくことが重要なのではないかというのが本書の問いかけだ。
教育経済学の観点から、日本だけでなく世界各国で行われた研究をもとに科学的根拠(エビデンス)に基づいてどのような子育てが子どもの将来の「成功」につながるのかを論じている。
確かに、一生懸命に受験に励んで有名校に進んでも、途中でバーンアウトしたり就職活動が上手くいかない例はよくある。「コミュニケーション能力」や「リーダーシップを発揮した経験」という学校では明示的に学ぶことがなくテストにでないスキルが会社では重宝される。このような学力とは異なる「非認知能力」を伸ばすことが学校卒業後の人生に大きく影響するようだ。
この本では、様々な研究結果から収入の多さや犯罪率の低さなど子どもの将来に影響を及ぼしたであろう要素が紹介されている。「こうしたら子どもは成功しますよ」というようなアドバイスはない。単純に一研究結果がすべての家庭や子どもに当てはまらないことは重々承知の上で、子育てに関しての視野が広がったのがよかった。
